流水養殖で育てたれた味わい深い淡水魚
INTERVIEW

流水養殖で育てたれた味わい深い淡水魚

有限会社飯田養魚場 代表取締役 飯田好輝さん

佐久地方でシナノユキマス・信州サーモン・佐久鯉を中心とした淡水魚の養殖と卸売を行っている飯田養魚場。水流豊かな清流千曲川の水を使った「流水養殖」で、川魚本体の臭みがなく、ハイクラスなお店やホテルなどを顧客に抱えている。

インタビュアー
大きな水槽がこれだけたくさんあると圧巻の景色ですね。
飯田さん
今は、シナノユキマス・信州サーモン・佐久鯉を中心とした淡水魚の養殖と卸売をしています。他ではなかなか味わうことのできない味わいの魚たちを育てています。メインのお客さんもハイクラス志向なお店や外資系のホテルなど多数お取引させていただいております。希少価値が高いものを好まれるお客さんが多いでですね。
インタビュアー
一番おすすめな魚はありますか?
飯田さん
もちろんどれも自信を持ってご提供できるものばかりですが、シナノユキマス(標準和名) (英名:ホワイトフィッシュ)の完全養殖は世界中でもここでしかできないものです。また、大王イワナは、稚魚から体が大きくなるにつれて水槽を変え、成長させます。大きく成長するまでに3-4年ほどかかります。
インタビュアー
この魚はシナノユキマスですね、ずっと回っているんですね。
飯田さん
そうです、シナノユキマスは一年中水槽内をグルグル回っています。サケ科の魚なので香りがあり、ずっとグルグル回って運動しているのでイワシ・サバの肉質にも近く味もおいしいです。
インタビュアー
この機械はなんですか?
飯田さん
自動で餌やりをする機械です。1日に回数を決めてタイマーで餌やりをしています。
インタビュアー
この飯田養魚場の一番の特徴はなんですか?
飯田さん
やはり一番の特徴は水量です。千曲川の水を使った流水養殖をしていますが、毎秒で3トン、日量約26万トン導入しています。雨が降ると濁ったりしますが、水量が多いので川魚特有の匂いがしません。あの泥のようなカビに近い匂いは植物性のプランクトンが原因なんですが大量の水が入れ替わりしているので、そういった匂いは残りません。
いくら綺麗な湧水で養殖しても、水量が少なければそういった匂いを消すことは難しいため、うちの魚は匂いが無く口に入れた瞬間わかると思います。
インタビュアー
なるほど、水量は養魚場にとって大切なんですね。
飯田さん
川の水は、夏暑くて冬寒いですが、それが自然本来の姿なので、その自然な環境で育てた魚は本来の味を発揮しおいしくなります。
インタビュアー
餌でこだわっているところはありますか?
飯田さん
エサには米の粉を入れたりしています。大王イワナなどは餌のせいか通常のものよりもすこし大きく成長しています。また、信州サーモンの餌は、アスタキサンチンしか入れません。カンタキサンチンは入れません。あと全ての餌は脂肪分の少ないものにしています。脂肪分25%〜17%くらいば通常かと思いますが、うちは限界の3%以下にしています。そうすると高タンパクになり、食べたタンパクを自分で脂肪にするので魚本来の味わいになります。餌で食べたイワシなどの油も体につくので、イワシの良い香りもつくというわけです。
インタビュアー
きっと料理になった時にもグッと味わいが変わりそうですね。
飯田さん
そうですね、だからこそハイクラスな味を好むお客さんに選んでいただけているのではないかと思います。
インタビュアー
流水養魚の大切さや、魚本来の味を引き立てる餌の工夫など様々なお話が聞けました。
最後に、飯田さんがつくられたものを食べるみなさんにメッセージをお願いします。
飯田さん
きっとみなさんも色々な場所で川魚を口にされていると思いますが、ぜひ機会があればうちの魚を食べてください。「あの匂いがない」と感じるかもしれません。また噛み締めるほどに魚本来の旨味も滲み出るような、そんな魚を育てています。これからも川魚の本当のおいしさをお伝えできるように、大切に育てていきたいと思います。
最後に…
取材先で採れたて「鯉のあらい」をいただきました。
水でずっとさらしているところもあるようですがそうすると味は変わってしまうので、捌いたあと水で洗い、すぐにお湯でさっとしめるのがコツだそう。
そのお湯加減も大切で、それによって身が良い具合にぷりんぷりんになるようです。
その場でいただいた「鯉のあらい」は鯉の概念を大きく変えました。
臭みなし!甘い!うまい!の三拍子でした。

生産者プロフィール

有限会社飯田養魚場 代表取締役飯田好輝さん

http://www.yukimasu.co.jp/
養殖鯉の産地である長野県佐久地方。水量豊かな清流千曲川の、河川水を利用する流水養殖により佐久鯉はじめ様々な川魚の養殖と卸売を行っている。千曲川に隣接し、その清流を最大毎秒3トン、日量約26万トン導入して、川魚本来の臭みがない、魚本来の味を活かした魚を育てている。

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